なぜ?【変な日本語表現】その由来

約束

生まれも育ちも日本の私ですら、使いこなせていないほど・・・日本語はとても難しいです。

知らないと恥をかく【使い方を間違えやすい日本語】でも書きましたが、世界的にみてもダントツの難易度を誇っている日本語。

今回はそんな日本語の「表現」にまつわる「変な言い回しの本来の意味」を集めてみました。

「くだをまく」って何を巻いてるの?

酔っ払った人がグダグダと、愚痴やくだらない話をしている時などに使う「くだをまく」という表現。

酔っている人に使う事の多い表現ですが「くだらない話を繰り返す事・くどいさま」という意味になります。

この巻いている「くだ」ですが、漢字では「菅」と書き、機織りの際に糸をつむぐ軸の事になります。

この管を糸繰車(いとくりぐるま)に刺して糸を巻いていくと「ぶんぶん」と単調な音が繰り返し発せられます。

その様子から「延々と同じような話を繰り返す」という意味で用いられるようになりました。

なお「巻く」の部分を「撒く」だと思い、「くだらない話を撒き散らしているから」と勘違いしている方もいるのでご注意を。。。

「ひょんなこと」ってどんな事?

「いやー、ひょんなことからうまい具合に話が進んでさー」

といった感じで「思いがけない事」「不思議な事」といった意味合いで使われる表現です。

この「ひょん」というのは、もともとは「宿り木」を表現した・・と言われています。

宿り木というのは大きな木に寄生して成長する低木です。ポコポコくっついている玉の部分になります。

古代の日本では宿り木の事を「ホャ」「ホョ」と呼んでおり、その特徴的な光景が「不思議な力」を感じさせるとして、「予想外な・不思議な」を「ホョンな」=「ひょんな」と表現するようになった・・と言われています。

なぜお世辞は「ごまをする」?

上司などにお世辞を言ってみたり、ご機嫌取りの行動をしてみたり・・・ごまをする人、ってのはどこにでもいます。

でもなぜ「ごまをする」と言うのでしょうか?

マンガなどではペコペコとごまをすっている人の手を「片手を器のようにして、もう片方の手ですり鉢をするような動き」に描かれている事もあります(笑)

由来はそのイメージ通り「食べ物のゴマをする事」から来ています。

煎りゴマをすり鉢ですると、あちこちにベタベタくっついてしまう事から「相手にベタベタくっついて、へりくだる様子」を表すようになったそうです。

「ゆびきりげんまん」の由来は怖い!?

「指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲ーますっ♪」

・・・と、子供たちが可愛い声で約束する「ゆびきりげんまん」

針を千本呑ませる、というだけでも怖い表現ですが、その由来も負けずに怖いです。

まず「指切り」の部分ですが、これは江戸時代の遊郭にまつわる話から来ており「遊女と客が愛と誓い合う際、お互いの指を切って証とする」という説が由来になっています。

さらにそのあとの「げんまん」。これは漢字で書くと「拳万」となり、拳骨(げんこつ)で万発殴る・・という表現になります。

つまり「指を切って証としたうえ、嘘ついたらゲンコツで万回殴ったうえに針も千本飲ませるぞっ!」という・・・とてもニコニコしながら交わせるような約束ではなかったのですね(泣)

「うさんくさい」って何が臭いの?

「なんかうさんくさい話だなぁ・・・」と「怪しい・疑わしい」といった意味で用いられる「うさんくさい」という表現。

この言葉の由来は、もうそれ自体がうさんくさい話です。

多数あるので、その中のいくつかをざっくりとご紹介します。

1・焼き物の一種である「烏盞(うさん)」が由来となった説

焼き物の烏盞が鑑定の際に、本物どうか見極めるのが難しかったために「真贋が疑わしいもの」という意味で用いられるようになった。

2・疑わしいを意味する「胡乱(うろん)」が由来となった説

3・ポルトガル語で怪しいという意味の「Vsanna(ウサンナ)」が由来となった説

こちらは「うさんくさい」が使われるようになった時代と、ポルトガルとの接触が歴史的に合わないとも言われています。さらにポルトガル語であること自体も疑わしい話だとされています。。。

4・「薄寒い」から転じた言葉である説

 

その他にも諸説あり、人によって「これは絶対に間違いである!」「こっちこそが真実である!」と過剰反応しているところもあり・・・もう全てがうさんくさい感じになっています(笑)

「とどのつまり」のとど、って何?

「結局のところ」「最終的に」といった意味を持つ「とどのつまり」。

この「とど」は出世魚であるボラを指しているという説が広く知られています。

出世魚とは、成長していくにつれて名前が変わっていく魚のことです。

ボラは生まれてから大きくなるまでに【スバシリイナボラトド】(地域によって違いあり)と呼び名が変わり、最後に「とど」となるところから「トドの詰まり」という説です。

ただし、そのボラの「トド」という呼び名は「止め(とどめ)」から来ており、「とどのつまり」という言葉自体が「止め」から来ている・・・という説もあります。

 

ちなみに出世魚は他にも多くいて、特に「ブリ」が代表格です。

地域によって呼び名が違ったり、微妙に順番が違ったりしますが、お寿司やお刺身でよく見かける「ハマチ」も「イナダ」も、全て「ブリ」の別称、同じ魚です。

あとがき

日本語に関して調べていくと、とにかくネタに尽きないほどの奥深さがあります。

・・・が、それと同時に「こっちが本当。あっちは嘘です」「いやいや、こっちが本当。間違ってる人が無知」といった具合に、「私の持論こそ正しい!それに賛同しない人は間違い!」といったスタンスの人を多く見かけます。

なにかと「周囲と足並みを合わせる」という事に執着しがちな日本人。

ずいぶん時代も変わってきましたが「いろいろな意見の人がいて、それぞれ見解も違う・・」といった事を、まだまだ受け入れがたいのかも知れませんね。。。。